2022年11月4日の話
11月4日の23時30分頃だったと思う。
クロサギを観てから少し家事を片付けて歯磨きをして、そろそろ布団に入ろうというタイミング。
目に飛び込んできたネットニュースのタイトルを見た瞬間の衝撃、世界が一変していく様子はきっと一生忘れられないだろう。
「は?」
「いやいや……」
「意味がわからない」
頭が真っ白になるってこういう感覚。全く理解が追いつかない。阿鼻叫喚のTL。
地獄。控えめに言って地獄の様相だった。
メインアカウントでもキンプリの話題で持ちきりで、ジャニオタ以外からも注目度の高いグループなんだなと今更実感することとなった。こんな形で知りたくなかったよ。
24時過ぎにFC動画を視聴。
「この子たちは何を言っているの?」
紫耀くん神宮寺くん岸くんが脱退・退所すること、5月23日からは廉くん海人くん2人体制になることだけは嫌でも理解できた。
絶望的な雰囲気の中流れる場違いなBGMがやけに耳に残った。
どうして?もったいない!退所後はどうするの?冠番組やレギュラー番組はどうなるの?CMは?雑誌の連載は?CDは?コンサートは?
どんどん湧き出てくる疑問と悲しみとショックで心が壊れてしまいそうで、一晩中Twitterに張り付いては涙を流して朝を迎えた。
そこにあるはずだった未来がボロボロと崩れ落ちていくのが辛くて仕方なかったし、何より「5人のKing & Princeがいる日常」が失われるのが一番怖かった。
思い返せば小さな違和感はあった。
Made in福岡公演で紫耀くんが「元気でね」と言って泣いていたらしいこと。当時Twitter上でも結構ざわついていたけど、きっと次からはもっと大きい会場になってファンが遠くなるから寂しくなったのかなと解釈していた。
FC限定バージョンのCDが発売されたことと、その特典映像がこれまでの軌跡を振り返る内容だったこと。5周年直前のタイミングでそれを出すんだね?と不思議に思ったけど、過去のことは4周年のうちにおさらいして5周年からは未来に向かって突き進む姿勢なのかなと自分の中で納得していた。
救いようのないお花畑思考。それでも良かったんだ、この日が来るまでは。
アイドルのキラキラした輝き、胸を打つ一生懸命な姿、自分たちのパフォーマンスに誇りを持っているところ、高みを目指して挑戦していく姿勢。
いつも5人からはそういうポジティブなメッセージを受け取っていた。
いつだって彼らは生活に彩りを与えてくれたし、前向きな気持ちにさせてくれた。
だからこそ、FC動画での無念そうな表情と「5人のking & princeを諦めざるを得なかった」という残酷な現実、彼らの挫折を未だ受け止めきれずに苦しんでいる。
5年後10年後もこんなMVを撮れるグループであってほしかった。
ずっとずっと5人で笑っていてほしかった。