Lovin’ youとファンタジーの話
King & Princeの9thシングル「Lovin' you/踊るように人生を。」に収録されているLovin' youのMVがファンタジーの世界だったという話です。
三者三様の魅力的なデートプランが一度に楽しめるぞ
このMVで話題になったのは「リアルな彼氏感」
メンバーそれぞれがプロデュースした理想のデートプランを楽しめる映像で、「流出動画と言っても過言ではない(by 岸くん)」くらいリアリティーあふれる仕上がり。
全編スマホの縦画面動画というのも画期的で面白い試みだったと思う。
5人の素のリアクションや等身大の表情がギュッと詰まっているこのMV。
まるで疑似デートをしているようなリアルさは確かに伝わってくるのだが、私の目にはどうしても強烈なファンタジーの世界に映ってしまった。
まず楽曲のコンセプト「永遠の愛を歌うラブソング」の時点でもう幻想的。
永遠の愛に対する個人的解釈は「死さえも分かつことのできない愛」なのだが、口で言うのは容易くとも、実際に成し遂げられるかと問われたら正直難しいと思う人が大多数なのでは。
そんな有限の愛があちこちに転がっているこの世の中で、さも当然のように永遠のラブソングを歌ってくれるアイドルの尊さ。
流麗なストリングスと優しい歌声にのせて流れる映像は、白昼夢や少女漫画の世界かと錯覚してしまうくらいに淡く朧気な光景。
彼らは間違いなく同じ世界に存在して、その眩しい笑顔をこちらに向けてくれているのに、絶対に手が届かない場所にいるという現実。
多幸感で胸がいっぱいなのに、涙が出そうになるくらい切ない。
すべての要素に美しさが宿っているこの曲から、そんなファンタジーを感じてしまった。
このMVのようなキラキラしたデート・キラキラした恋愛をした経験があれば、そこにリアリティしか感じなかったのかもしれない。
しかしこんなに素敵なアイドル達と恋愛することは確実に不可能なので、やっぱり非現実的な世界だなという結論に至ってしまうのである。
そもそもグループ名「King & Prince」デビュー曲「シンデレラガール」の時点でファンタスティックでメルヘンチックな存在なことには間違いない。
彼らのいわゆる「キラキラ楽曲」はもうみんなファンタジーの世界なのではという気持ちにすらなってくる。全ては夢と幻想の幸せな世界。
Lovin' youはどの季節でも楽しめる曲だが、個人的には春の柔らかい日差しとほんの少し冷たい風が似合うなと思う。発売されたの4月だし。
披露宴のエンドロールムービーで流れたら感極まってしまいそう。
あらゆるジャンルの楽曲に挑戦し路線を拡大している彼らだが、やはりキラキラアイドルサウンドとの相性は抜群だと再確認した。
この曲を満場一致で決めたKing & Princeのセンスには信頼しかない。
これからも多種多様な世界観を見せてくれることを期待しています。